これが僕のHIVとの生き方

2013年8月にエイズを発症したHIV患者の闘病記です。日々の生活と素直な気持ちを綴っています。

2015年05月

検査への率直な僕の考え

生きて
生きて
生きまくれ

検査を
僕はどう考えるか。



今井雅之さんが亡くなられた。

先日も記したように
彼の会見での姿が
強く印象に残っている。

何がどう具体的に
残っているのか
僕は文字に記せない。

ただ様々なものが絡み合い
結果として残っているのだ。

“命”に関しての
いくつかの観点や考え方が
僕の中にあって。



AIDS発症がきっかけで
僕のHIVの闘病が始まった。

“二年"

もうすぐ二年が経つ。
短かったような
長かったような
道のりであった。

苦労はあった。
何度も悩んだし
部屋に塞ぎこんだ時期もあった。

蒸せ返る暑さを
感じられる時期になった。
この暑さの中に僕は
歳月の数々を
想い返す時がある。

ここを読んでいる方の中には
HIV感染して
二年の歳月を過ごすなんて
考えられない方もいるだろう。

僕自身もその気持ちと
なんら変わりない。

自分がHIVと共に生きて
二年を過ごすなんて
想像もできない内容であった。

しかしながら
僕なりに懸命に生きた結果
二年の歳月が過ぎた。

この"歳月の重み"と
"命の重み"は
釣り合わない。

どんなに苦労した歳月が
あったとしても
命の重みの方が勝る。

検査を先延ばしにする
必要があるのか
僕は疑問を持てるようになった。

どんなにHIV治療が進歩しても
AIDSを発症すると死ぬ可能性がある。

検査を先延ばしにした挙句
AIDSを発症して死ぬ。
自分が死ぬなんて想像ができない。

その死と隣り合わせの状況を
先延ばしにした結果
作る必要が本当にあっただろうか?



検査の必要を考える方は
検査を受けるべきだ。

あなたがHIVであったとしても
わざわざAIDSを発症すべきではない。

あなたが僕になる必要はないんだ。

AIDSを発症して
死にかけた過去の僕に。

“生きて
生きて
生きまくれ"

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母との溝

母と話したのは
先月だから
一ヶ月ほど話していない。

"会っていない"
という表現が
正しいのかもしれない。

実家暮らしだが
会わないという
奇妙な関係になってしまった。



相続放棄の手続きをしてから
自分の中で何かが
吹っ切れてしまった。

親だけはHIVでも
僕を僕として見てくれるという
重い甘えが僕にはあった。

一般目線で見る時が
時としてあるのだと
後悔に近い想いが
僕の中に芽生えた。

自分がHIVであるという
重い現実を僕は突きつけたのだから
逆に何を突きつけられても
異論を唱える筋合いがない。

悪いものが絡み合うぐらいならば
告知は避けるべきだったと。

自分の内側には
親でさえも受け入れるべきでは
ないかもしれない。

一般人と同様に
ある程度の距離を保った結果
溝のようなものができてしまった。



仕事ではうまくいく反面
プライベートでは
全くうまくいっていない。

そもそもが
HIVを隠し同居するのは
僕には負担が大きかった。

逆にHIVを受け入れる家族にも
負担が大きいのだろう。

異なる者同士
適度な距離が
必要だったかもしれない。

仕事を終えて
帰宅するのが億劫になる。

ぶったおれるまで仕事を
していたいと願う時すらある。

そのおかげか
仕事がうまくいっているのが
唯一の僕の抜け道なのだが。

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心の奥にある再認識する問題

心を再認識する。

いくら感情を隠したところで
“ある”ものは”ある”のだと。



綺麗な部屋。
広い間取り。
シンプルでいかにも
高級な家具が並ぶ。

その”勝ち組”の空間に
似つかわしくないような
彫り物が施された壁が
僕は目についた。

相手が現れて一時を過ごす。

僕と出会った時の内容。
共通の趣味の話題。
くだらない冗談。

相手が僕に好意を
持っているのは
はじめからわかっていた。

それが話を交わすたびに
確証に変わっていく。

体を寄せ合って
相手の匂いや温もりを感じる。

僕はどこでHIVの事実を
伝えようか考えていた。

相手の純粋な気持ちも
自分の感情も
事実を伝えると
なくなってしまうのが怖かった。

伝えないのも
感情の意に反している為
迷い続ける。

体を寄せ合うから
重ねるに変わりつつある。



目が覚めた。

夕方の蒸し暑い部屋。
普段の散らかった空間に
いつもの部屋だった。

昨日は眠剤を服薬しなかった為
寝疲れをした。
その為、昼食後に眠ってしまった。

もう一度眠ってしまおうと考えた。

夢でも良いから
”恋愛”というものを
もう少しだけ感じたかったのだ。

現実に戻るべきだと
眠い目をこすりながら起きて
テレビをつけて過ごした。



欲求は欲求としてある。

HIVを理由に
タブー視しても
僕は僕であるから
欲求は認めざる得ない。

それを求める苦労を考えると
求めない苦労の方がましだと
どうしても思えてしまう。

先の自分がどうあるかは
わからないのだけれども
今は別のものに
専念しようと思う。

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形にならない感情

何がひっかかるのだろうか?

具体的なものを
僕は今ひとつ
描けずにいる。

それ故に
何かがのどにひっかかった
気持ちになる。

この気持ちは
時間をかけて
溶かすものだろう。



ぎらぎらと脂ぎった
血の気のあった姿。
その姿とは別人のように
感じてしまった。

知らない人と
知っている人が
半々といった印象だろうか。

今井雅之さんの
会見での姿が
未だに強い印象を
僕は感じている。

父と重なるものがあり
彼の印象が未だに
残像のように
頭から離れずにいる。

"なぜ離れないのか?"

それを考え続けているが
まだ具体的な答えが出ない。

全てに少しづつ心残りがあり
それが寄せ集まって
大きくなったような感覚だ。

故に、具体化しようとしても
明確にできないのかもしれない。



自分が”死ぬ”前提で
物事を進めなければ
ならないならば?

余命宣告をされたとすると
僕は一体どうするのだろうか?

病人としての
立場を知っているからか
僕は時々そんな内容を
考えたりする。

”直前”の状況を
具体的に考えようとする
傾向にある。

僕だからなのか?

その都度
父の印象がよみがえり
感情が絡まってしまう。

僕たち家族は父に
自分の死の直前直後を考える
機会を与えなかったのだから

僕は自分の死すら
考えるべきではないとの
極端な結論に至ってしまう。



何かをまとめようとしたが
今日はうまくまとまらない。

そんな日もあって
悪くないのかもしれない。

まだ時間がかかる内容を
そううまくまとめられないのが
正しい結論なのだ。

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一年前の自分を振り返る

“17日"

赤文字で書かれた数字が
僕の目に入った。

カレンダーの日付から
一年前の自分を考えた。

いつものうどん屋で
頼んだメニューを待っていた。
目の前の日めくりカレンダーの
文字が目にはいった。

この店に入ると
食事制限をしていた頃や
味覚の変化があった時を
いつも考えてしまう。

そんな考えの中で
“17”の文字に一年前の今頃を
振り返るに至った。

この一年は長い道のりであった。
一回り大きくなったのではないか。



一年間の今頃
会社に僕は入社した。

入社までの道のりは
僕にとって初めての壁であった。

遠方までどれぐらいの
時間がかかるか
実際に車で運転して
確認した時もあった。

勤務地を広げ
履歴書を送った。
不採用の封筒が送り返された。

"やりたい事”が
自分の中で揺らいだ。

"HIVの事実をどうするか"
という 決断をできずにいた。

偶然にハローワークの画面に
今の会社の求人が表示された。

どういう手順でどう表示されたかは
僕には今でもわからない。
ただこの会社の求人が目に入り
今までの経験が思い出された。

応募に至り
面接で熱意を伝えたところ
入社が決まった。

母に伝え
数日を置いて
父に伝えた。

『そんな仕事はダメだ』

反論を覚悟していた。
“共に喜ぶ”という肩透かしをくらった。
意外だった。
父がこの仕事に共感をしてくれるなんて
僕は思ってもみなかった。
嬉しかった。

そうやって迎えた入社が
一年前のこの頃であった。



入社に至るまで
入社に至ってから。

僕は随分と変わった。
状況も変化したし考えも。
多くのものが変化した。

非常が日常になる。

HIVと共に生きる
なんて想像もできなかったが
共に生きるべき状況になれば
それなりになるものだ。

良くも悪くも
変わるものだな。

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プロフィール

ぽけんた

1982年生まれ、九州在住、HIV患者。2013年8月15日に〈いきなりエイズ〉を発症。闘病の記録と正直な気持ちを綴っています。見て頂いた方のお役に立てれば良いです。

服薬
【抗ウイルス薬】
ゲンボイヤ
【その他】
レクサプロ・ベルソムラ・ロゼレム・オロパタジン・カロナール
〔2018年6月現在〕
検査数値 (CD4・RNA)

〈2018〉
450ぐらい・検出値以下 (2/7)
〈2016〉
450ぐらい・29(5/25)
〈2015〉
369・検出値以下(6/8)
〈2014〉
269?・32(4/7)
169・20(3/10)
121・20(2/10)
〈2013〉
110ぐらい・74(12/16)
97・? (11/25)
81・460 (10/7)
155・4000 (9/13)
30・430000 (9/5)
48・? (8/15)
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