これが僕のHIVとの生き方

2013年8月にエイズを発症したHIV患者の闘病記です。日々の生活と素直な気持ちを綴っています。

2015年12月

HIVと過ごした一年間

ここに言葉を書きながら
何を書こうかと考えている。



いよいよあと二時間で
今年が終わる。

父の死から始まり
相続の問題で家族との溝が
浮き彫りになった。

仕事は順調に進み
新しい部署へ移動したあと
元の部署へ戻った。
来年度からの
次の体制を作るべく
動き始めている。

HIVはどうだろうか?

主治医を変えて
定期的に心理カウンセリングを
受けるように決断した。

明確ではないのだけれども
”超えられないもの”を
実感しているからだ。

肝炎は仕事が順調なおかげで
いつから治療を開始するかが
明確になりつつある。



『君の資料を見せてくれ』



先日、職場で上の方から
声がかかった。

そういえば忘年会で
お酌がてらに
今までどういう内容を
勉強していたのか
伝えたのであった。

意図しない言葉に
しどろもどろに
なってしまった。

この人に自分を売り込みたいと
考えていただけに
急にそのチャンスが来ると
しどろもどろになるものだ。

資料はできていない。
正月は資料を
まとめなければならない。



“HIVだから”
いつなんどきでも
後ろめたさがある。

”HIVであっても”
に変えようと思う。

来年は治療と仕事の
どちらも獲ると決めている。

強く想っている。
案外獲れるのかもしれない。
すべき内容を明確に
僕は見ているのだから。

来年も精一杯振り切れる
良い年にしたい。

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通院と決めるべき内容

今日は通院日。

通院曜日を変更して
初めての通院日であった。

診察曜日を変更し
定期的にカウンセリングを
受けようかと決断した。

肝炎の治療が始まるにあたり
不安が解消できないからだ。

担当を変えなければならず
致し方ない判断であった。

今日は内科・消化器
それぞれに担当医と
顔合わせを行った。

肝炎治療の具体的な内容を
自分の中で決めつつある。

入院日をどうするか
退院後の仕事を
どうこなしていくか。

次の診察までには
決めておかなければならない。

ずっと雲の上を
進んでいた飛行機が
雲を抜けて地上が
見えてきたような状況だ。

もうすぐシートベルトの
装着ランプが点滅し
着陸するのではないかと。

決められなかった内容を
僕は決められるはずだ。



診察の待ち時間に
通り過ぎる患者さんを見ながら
いつもこれまでの内容を
僕は考える。

AIDSを発症してから入院の日々。
退院後しばらくは
体調がすぐれなかった。
薬の副作用を痛感した。
感情が爆発した日もあった。

あんな日があったと
半ば懐かしむ気持ちで
僕は振り返りさえする。



最近、自分の人生が
淡々と終わるのではないかと
不安に陥る時がある。

まだまだ長い人生だから
先の内容は開けるはずだと
信じる一方で
上記を考える自分がいる。

自分としての自分が限界で
遠くに気晴らしに行きたくなる。

自分自身を守る為に”閉じる”
という行為が限界なのだろうか?

自分らしくある為に
変えるものを変えるべき
転換期なのだろう。

今のこの状況も先になれば
懐かしく振り返るのだろうな。

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プロフィール

ぽけんた

1982年生まれ、九州在住、HIV患者。2013年8月15日に〈いきなりエイズ〉を発症。闘病の記録と正直な気持ちを綴っています。見て頂いた方のお役に立てれば良いです。

服薬
【抗ウイルス薬】
ビクタルビ
【その他】
ネリゾナ軟膏
〔2023年1月現在〕
検査数値 (CD4・RNA)

〈2018〉
450ぐらい・検出値以下 (2/7)
〈2016〉
450ぐらい・29(5/25)
〈2015〉
369・検出値以下(6/8)
〈2014〉
269?・32(4/7)
169・20(3/10)
121・20(2/10)
〈2013〉
110ぐらい・74(12/16)
97・? (11/25)
81・460 (10/7)
155・4000 (9/13)
30・430000 (9/5)
48・? (8/15)
ぼやき
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