これが僕のHIVとの生き方

2013年8月にエイズを発症したHIV患者の闘病記です。日々の生活と素直な気持ちを綴っています。

2016年07月

『笑う余裕を持ちなさい』

『笑う余裕を持ちなさい』



ほとんどテレビを僕は見ない。
カーナビでテレビを流し見るぐらいだが
先日亡くなられた永六輔さんの
追悼番組に見入ってしまい
車を停めて終わりまで見続けた。

浅田飴の印象が強く
永六輔さんの"遠くへ行きたい"の
ひょうきんな彼が
僕には新鮮に映った。

その長寿番組を凝縮して
追悼したものだったから
つい見入ってしまったのだ。

番組は30代だった時の彼から始まり
次第に年を重ね
終盤になると車椅子での収録になった。
街も人も"時代"を感じるものであった。

永六輔さんと瀬戸内寂聴さんとの
会談公演の模様が流れた。

その公演のなかで彼は言った。
『この中にも苦しい人や辛い人は
いるかもしれないけれども
その中でも笑う余裕は持っていたいね』

この言葉は僕に残った。



笑い続けると頬の筋肉が疲れる。

その度にどれだけ自分が笑ってないか
人と距離を置いて静かに暮らしているかを
僕は実感してしまう。

以前の生活を思い出す。
健常者の頃の薬に縛られない生活。
折り重なるように価値観が溢れる都会。

田舎ではそうはいかない。
一般的から外れると受け入れられない。

薬を服薬する身体の負担や
HIVである事実への心理負担。

人間関係を築く為には
健常者を偽る必要もあるし
時には副作用があっても
無理を強いられる。

回避しようとすると
代償に距離が出てくる。



HIVを患っていると
不当な判断にさらされる時がある。

時には命の重さを他人が決め
死ねと言われたりもする。

他人の幸せが眩しく映り
自分が一般的に生きたかったと
後悔に似た悲観を繰り返す。

どれだけ考えたところで
僕は僕はとして何も変わらず
HIVも同性愛者も何も
向き合う事実は変わりやしない。

こんな状況下であっても
いつ何時でも"笑う余裕"は
持っていたいものだ。

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服薬終了まで残り一週間

あと服薬が一週間で終わる。

来週の金曜日までの我慢。

頭痛や胃痛。
気持ちが不安定になったり
入眠がうまくいかなかったり。

副作用に我慢し続けた
投薬期間もそろそろ終わる。

爆発しそうな我慢の限界を
ひたすら我慢して押しつぶしてきた。

副作用で体調が悪い状況は
健常者には理解されない。

服薬しない生活をしているのだから
当たり前といえば当たり前だ。

不調でも体を起こして動かして
自分として頑張っていても
他人から見ると
怠けていると見られる時がある。

苦しさを誰にも言わず
嘘を重ねて偽って生活するのは
気が疲れる。

時に爆発しそうになる。

そんな生活ももうそろそろ終わる。

あともう少し。
残り一週間の我慢。
副作用もあと一週間耐えれば。

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時間。癌とHIV。他人と私。

田舎の夕日は都会とは違う。

見とれてしまう程
真っ赤に焼ける。

透き通った紅と蒼色との
グラデーション。
移り変わりながら
漆黒に侵食されていく。

膨大な大気の層の中で
ゆっくりと確実に
太陽が沈む世界。

世の中の絶対的な時間を
肌で感じてしまう。

毎日毎日が繰り返される。
僕が死んだ後も生まれる前も
毎日毎日、この陽は
この場所に落ちていたのだと。



先日、地元の同級生が亡くなった。

新聞の訃報欄に名前が記されており
母からの電話で僕は知った。

友人を集め
お通夜に出向いた。
久々に同級生達に会った。

僕の地元は
同じ保育園に通い
小学校、中学校と
同じ学校へ進む。

はいはいしている頃の
保育園の集合写真が
そのまま面子が変わらず
1年ごとに集合写真が大きくなる。

家族、兄弟。顔、名前。
それぞれが知っている。

その中で懐かしさと
あの子が亡くなったのだと
悲しみが入り交じった
複雑な感情の式であった。

癌だったようだ。



入院をすると
消化器であれば胃癌
呼吸器であれば肺癌といった
周囲はほとんどが
癌患者である生活を送る。

HIV患者とはいえ
近年の医療の進歩のおかげで
ナースセンターに離れた
病室に通される。

離れた病室には
ステージが低い患者の方ばかりだ。
入れ替わり入れ替わり
短期入院で退院していく。

その短い期間であっても
時折見せる苦悩を感じとれる。

この中には完治する方も
残念ながら進行して
亡くなる方もいる。

白と黒が対照的なように
夜の真っ暗な病棟に鳴り響く
生体情報モニターの音や慌ただしい足音に
その現実を思い知らされる。

誰がどうなるかなんてわからない。
治療をどうするか他人が正解を
決められもしない。



「苦しかったんだろうな」

入院生活での患者の方々や
自分の治療や経験を通して
亡骸を見つめてしまった。

病と触れ合う生活を続けると
健常者とは異なる見方を
してしまうものだ。
懐かしい面子との会話の中で
どことなく"ズレ"を感じてしまった。



白いカーテンに仕切られた
病室のベットの上で
天井を見つめながら

最後に何を想ったのだろうか?

人を遠ざけながら生活している
自業自得なHIV患者が生き残って

家族に囲まながら生きていた
無実な癌患者が死ぬのだから

なんとも皮肉なものだ。

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通院と治療終了目前

今日は通院日。

採血も二本と
貧血の数値等を
チェックするだけだろう。

診察が始まって
調子はまずまずだと
担当医に伝えるとともに
不眠の症状を訴えた。

抗ウイルス薬が原因だというのは
担当医も僕もわかっている。
ただHIVの抗ウイルス薬に
影響を与える。

副作用なのか
HIVの抗ウイルス薬の副作用が
強く出ているのか。
はたまた元々の
心理的な問題からなのか
それは誰にもわからない。

治療も終盤に入っている為
この段階では不眠は
様子を見るようになった。

二人の担当医に診てもらっている為
一方が処方した薬を
対の一方が変更できないという
理由もあるのだろう。
治療を並行する難しさがある。



二週に一度の通院が
次回は三週後になった。
治療終了のタイミングに合わせると
そうなった。

今回の処方の薬が最後だ。
これを飲みきれば治療が終わる。

今後の経緯を医師に確認したところ
服薬終了後
一ヶ月後、三ヶ月後、半年後と
ウイルス量を測り検出ができなければ
完治となる。



来年、半年後、三ヶ月後、一ヶ月後と
治療の開始をカウントダウンしてきた。

入院、退院してから
あと三ヶ月、あと二ヶ月、あと半分と
まだかまだかとカレンダーを
何度も開いた。

いよいよ治療終了が見えてきた。

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眠気のコントロールができない

平日の睡眠時間は5時間。

日曜はその影響で
昼間に眠る。

不眠が服薬のせいか
改善されない。しんどい。



肝炎治療を始めてから
改善傾向にあった不眠が
また不眠傾向になっている。

この暑さの中の仕事で
疲れているはずだけれども
眠くはならない。

定時に眠気が襲い
眠るのが難しい。

アロマとヒーリング音楽で
気をそらすようにしているが
眠剤を服薬後、追加で飲む日が多い。

「もうすぐ一時になるな」

と焦って明日を心配しながら
ブチっとスイッチを切ったように
いつの間にか眠る。

途中でよく目が醒める。
そしてまた眠る。

朝は猛烈な眠気が襲う時もあれば
まれにすっきりとする日もある。

朝の記憶は相変わらず残らない。
先日、朝食で塗ったあとの
バターナイフが帰宅後
テーブルの上にあった。

塗った記憶も、食べた事実も
全く覚えていなかった。



入眠剤を変えた方が良いのだろうか?

試行錯誤しながら
今の入眠剤に落ち着いた。

もう随分と今の薬で安定していたから
入眠剤を変えるのは不安がある。
しかしながら効かない日がある。

不眠による疲れや不良を
トラムセットで無理矢理かき消している。

当たり前のことを
人並みにできるようになりたい。

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プロフィール

ぽけんた

1982年生まれ、九州在住、HIV患者。2013年8月15日に〈いきなりエイズ〉を発症。闘病の記録と正直な気持ちを綴っています。見て頂いた方のお役に立てれば良いです。

服薬
【抗ウイルス薬】
ゲンボイヤ
【その他】
レクサプロ・ベルソムラ・ロゼレム・オロパタジン・カロナール
〔2018年6月現在〕
検査数値 (CD4・RNA)

〈2018〉
450ぐらい・検出値以下 (2/7)
〈2016〉
450ぐらい・29(5/25)
〈2015〉
369・検出値以下(6/8)
〈2014〉
269?・32(4/7)
169・20(3/10)
121・20(2/10)
〈2013〉
110ぐらい・74(12/16)
97・? (11/25)
81・460 (10/7)
155・4000 (9/13)
30・430000 (9/5)
48・? (8/15)
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