蒸し暑い仕事場。
開放した窓から涼しい風が入る。
風が頬にあたり
僕は手を止めて顔を上げた。

おのおのの仕事をこなす現場。
忙しい一日は日常になっている。

あぁ、僕は進んだんだ…

客観的に自分を見た。
その後、また手を動かした。
作業しながら過去を振り返った。

よかった。
本当によかった。



過去を振り返った。
2月、3月頃をだ。

社会に出るべきだと考えても
気持ちが前向きになれず
その結果部屋にこもる毎日であった。

自分のこれからが見えず
自分自身にいらついた。
兄にさえもとげとげしい
態度をとられた時もある。
母にきつい言葉をかけたり
父を無視したりもした。

きつい時期だった。

手探りで何かを変えようと
僕は転院を選んだ。

社会に出るべく
ハローワークに何度も通った。
たまたま今の仕事の求人を見付け
応募し面接を受けた。

採用が決まり初出社をして挨拶をした。
叱られながら仕事を憶え
今の風景がある。

僕が見ている風景だ。



5月の始めには
今の僕は僕自身
想像もしていなかった。
考えられなかった。

この会社に入って
こういう仕事をして
これからをこう夢見ているとは
全く思ってもいなかった。

想像もできなかったものが
現実になり普段の日常になっている。
ありふれた日常にだ。
一ヶ月の短い期間で
僕の世界は変わった。

色んな人に助けられ
僕が勝ち取った風景だ。

5月が今日で終る。
僕にとって大きな月であった。
明日から6月が始まる。
また6月も僕にとって
大きな月でありたい。

いつになっても
これから月日が経っても
僕は感謝と努力を惜しまず
精一杯頑張っていきたい。

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