これが僕のHIVとの生き方

2013年8月にエイズを発症したHIV患者の闘病記です。日々の生活と素直な気持ちを綴っています。

通院と転院の考え

眠れない

通院日の前日はどことなく気持ちが落ち着かない。
いくら10年以上もうまく健常者に擬態できても
次の日は間違いなく病人であるからである。



今日は通院日。

内科と消化器内科。
AIDSで肺炎を発症したゆえ
肺のレントゲンを年1回撮っているのだが
結果も血液検査・肝機能・ウイルス量も良好であった。
経過観察というところだろうか。

家族に介助されながら来た人
作業着でこれから仕事に向かうであろう人
車椅子でヘルパーに押してもらっている人
母親に手を繋いでいる人
一般人と変わらず元気そうな人

県で一番大きな病院ゆえ
外来ながら年齢性別容姿さまざまな人を目にし
待ち時間で椅子に腰掛けている間は
耳に入る話の内容から
どういう人なのか勝手な想像をしたりする。
人間観察。



HIVの担当医から
最寄りの病院へ通う選択肢もあると打診を受けた。

『以前通われていた◯◯病院の専門の◯◯先生
いらっしゃったじゃないですか。
あの方が退任して今は別の医者に変わったんですよ。
◯◯先生が合わなかったからこちらに来てるでしょ。
通院も遠方なので負担なら紹介もしますよ』と。

今現在の病院は自宅から車で1時間40分かかる。
その負担を考えての打診なのである。


“時間は限りがある”


「高度医療を受けているこの時間を
僕よりも必要としている人に
そろそろ明け渡すべきじゃないかと
僕は思うんです」
率直に思うところを僕は伝えた。

県で最も手厚い高度医療を受けている。
これだけ安定して経過観察にも関わらず。
見合ってないんじゃないか。

背に腹は変えられない。
優先は自分自身であり
ベストな選択をすべきである。

そう思って選択し続けるが
それでもなお何かが引っかかって
通院前日にプレッシャーに押しつぶされるのは
このあたりの負目じゃないのか?
ベストだと思いたい選択肢が
良心に従ってないせいでは?

ただ問題があって
親族が病院関係者に多い。
転院先になる病院にもいたはずである。

ここは慎重に考えなければならない。



HIV患者ならではの
負目や極秘は
何年立っても壁である。

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通院と新薬への考えとサプリメントの飲み合わせ

昨日は通院日であった。
消化器内科と呼吸器内科(HIV)の診察。



消化器内科は今現在は
肝臓エコーが年に一回
診察が半年に一回のペースである。

肝臓の状態は前回と変わらず
数値は少し高いものの
特に問題視する程でもなく
脂肪肝ではあるので
経過を見ましょうとのこと。
腫瘍マーカーの検査も特に問題なく
また半年後に血液検査と診察の予定。



呼吸器内科は担当医が一年間の海外出張から戻り
久々の対面であった。

臨時の担当医師からの引き継ぎで
注射タイプの抗ウイルス薬への切り替えが
病院の薬剤の管理体制の都合で
難しいと改めて伝えられた。

こちらとしても注射タイプの新薬を調べたところ
治療期間が長ければ長い患者ほど
治療失敗による“薬剤耐性”が
発生する可能性が高いようであるので
切り替えは望まないと意思表示した。

抗ウイルス薬はHIVウイルスの増殖を阻害する。
阻害する方法がいくつかあるのだが
ウイルスが変異し薬剤耐性を持ってしまうと
その阻害方法の薬剤が生涯に渡り使用できない。

大きなリスクである。

治療当初の複数錠剤かつ食直後に
しかもかなり大きい錠剤を
飲んでいた経験を思い出すと

今のビクタルビ錠は
小さくかつ食事を伴う必要もないし
しかも一錠のみで済む。

たかだか毎日のその一錠飲む手間と
薬剤耐性のリスクを天秤にかけると
とても新薬への切り替えに気が進まない。

環境としても切り替えは難しいし
まだ様子見でいいのかも。



サプリメントの飲み合わせ

担当看護師にサプリメントの
飲み合わせを指摘された。

ビクタルビ錠はミネラル系のサプリメント
僕の場合は亜鉛・マグネシウム・カルシウムと
一緒に飲んだ場合、それらと成分が結合し
吸収を阻害するようである。

ビクタルビの注意説明書に
しっかり記載してあり
うっかりとしていた。

トレーニングをしているHIV患者
いわゆるガチ勢と呼ばれる方は
注意しておいた方がよさそうである。



やっと10年かと思ってたけど
そろそろ11年になってた!

今は自分がHIV患者として
強くは認識しておらず
それよりも一般人らしい
ありふれた目の前の問題を考える毎日である。

それでも三ヶ月に一度の通院では
前日に落ち着かずに眠れない。

合わせて恋人を作ったり
いざどういう相手を探すのかとか
具体的な自分の答えを出せないまま
人としての成熟過程を進めないまま
ずるずると毎日が過ぎている。
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通院と新薬の病院の都合

昨日は通院日であった。
担当医が一時的に海外留学する為
医師が切り替わる。

この日は内科のみの診察であった。
いつも通り採血をして
結果が出るまで待っての診察。 

前回、新薬の話をあらかじめ打診された。
抗ウイルス薬の錠剤での治療ではなく
注射タイプの新しいものである。

AIDS発症してから、その後の1ヶ月間は
抗生剤での横たわるほどの腹痛であったり
抗ウイルス薬の副作用の経験があるが故
薬の切り替えは未だに躊躇がある。

自分なりに調べて気持ちの整理ができた。
担当医に注射への切り替わりを希望する旨を伝えた。



“薬剤管理”

すぐに切り替えはできず
場合によっては現状の錠剤での
治療になると医師から返答された。

薬剤の管理体制で
新薬を病院に入荷する為には
現在抱えている薬の在庫の一つを
廃止しなければならないという
在庫管理のルールがあるようで

まずは抱えている患者が
どれだけ注射タイプの新薬を希望するのか
統計をとる必要があるようだ。

地方では都会と比べ
HIV患者数が少ないのも
こういったすぐに新薬の切り替えができない
理由の一つかもしれない。

とはいえ
合剤になる前の複数剤飲んでいた時期と
錠剤自体の大きさも小さくなり一粒で済み
かつ 食事を必要としなくなった点は
格段に便利である。

僕としては新薬に切り替えはしたいものの
特には現状でも問題ない。
あればするし、なければ今のままでのいい。
医師にどの程度、新薬を希望するのか問われた為
上記の考えを伝えておいた。 



注射の抗ウイルス剤。
2ヶ月に一度の通院。
通院日も前後一週間でしかずらせない。

制約はあるものの
薬を携帯しておらず
すぐに薬を手に入れられなかったり
服薬を隠れて行わなければならず
そもそも飲み水確保する必要もあったり
といった災害時には強いメリットがあると
僕は考えている。

慣れるまでの副作用が心配ではあるが
切り替える利便性は大きい。

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プロフィール

ぽけんた

1982年生まれ、九州在住、HIV患者。2013年8月15日に〈いきなりエイズ〉を発症。闘病の記録と正直な気持ちを綴っています。見て頂いた方のお役に立てれば良いです。

服薬
【抗ウイルス薬】
ビクタルビ
【その他】
ネリゾナ軟膏
〔2023年1月現在〕
検査数値 (CD4・RNA)

〈2018〉
450ぐらい・検出値以下 (2/7)
〈2016〉
450ぐらい・29(5/25)
〈2015〉
369・検出値以下(6/8)
〈2014〉
269?・32(4/7)
169・20(3/10)
121・20(2/10)
〈2013〉
110ぐらい・74(12/16)
97・? (11/25)
81・460 (10/7)
155・4000 (9/13)
30・430000 (9/5)
48・? (8/15)
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